ONDULINE® Classicシート屋根と樋の施工

屋根材を購入されたお客様からのレポートです

名称:多目的DIY小屋
使用屋根材:ONDULINE® Classic
施工場所:岐阜県
施工主:S 60歳
建設時期:2013年1月~

 

2012年10月
・屋根について、自分で書いた図面を大工さんのTさんに見てもらい、意見を聞いた。基本的には良いということだが、垂木のピッチ、太さ、棟、母屋、束の数など意見を貰い一部修正。
・屋根勾配は6寸5分とした。屋根裏を物置として利用するのが目的で、これが施工を難しくするのは覚悟の上である。
2012年11月
・柱はリユース材を活用する。ただし鉋掛け、防虫防腐材(キシラデコール焦げ茶色)塗布。 ・屋根の部材は高くても安心な材料が欲しいので、棟、母屋、垂木、下地合板、プラスターボード、防水シート、縦桟、瓦桟を一括してTさんに購入してもらうことにした。
・屋根材は自分で探したフランスオンデュリン社のクラッシックシート(グリーン)にすると決めていたので屋根張り図面を書き、クラッシックシート、棟カバー、ビス安全キャップの必要枚数個数を見積もり、11月に市内のカインズホームに発注し取り寄せ購入した。
・クラッシックシートの施工はメーカー(日本代理店)にメールで問合せ、マニュアルを入手した。建築屋の友人Oさんはクラッシクシートの施工経験がないそうで、雨漏りをかなり心配しており、何回かメーカーに問合せ確認した。
・垂木はピッチ1尺、片側30本、両側で60本である

 

 

 2013年1月18日(金)

建て方開始
・この時ばかりは友人たちに助っ人を頼んで棟上げ。    ・野地板張り(t12針葉樹構造用合板)からの屋根上作業にはザイルを張り、ショックアブソーバー付安全帯、ヘルメットをつけて作業した。安全第一。

・ 断熱用石膏ボード張りの事前準備として、計画図通りにカットして№を記載し、屋根に上げる順になるよう全34枚を積み上げておいた。張り終え部は現 合。   ・石膏ボードの切断は丸ノコを使ったら早いと思っていたが大間違いで、切断部がボロボロに崩れてくる為即中止し、切れの悪くなったノコをPB専 用にして切断した。友人のN君の過去トラで、丸ノコで石膏ボードを切っていたら多量の粉塵で丸ノコが火を噴いたそうだ
・防水シート(ゴムアスシート)を屋根長より両側に15cm程かぶるよう9.2m程で鋏で切断した。1ロールで2枚とれ、1.5mほどの端が出たが屋根上では繋ぎたくなく、8枚分(4ロール)全て1枚物とした。ムリをすると破れるので注意が必要。

 ・縦桟用ピッチ、瓦棒用ピッチを図面寸法から刻んだ基準棒を作成した。
・雪が降り、吹込みが激しく土台に雪が積もるほどで、天井を張った所はその中にも積もるため、東を除き建屋の周囲をシートで囲った。資材置き場の仮設小屋の方に置いていた道具の方にも雪が吹き込んだためこちらに移した。
・断熱材(石膏ボード)張りは事前準備のおかげでうまくいった。ボードには釘打ちを行うつもりであったが、破風板で納まりが良く、後に縦桟打ちが垂木ピッチ1尺で有る為、釘打ちはやめた。石膏ボードを張った写真は、仕事に集中したあまり撮り忘れて写真なし。
・軒先部の仕事は事前に作っておいた木製足場を使い安全に作業出来た。ただし、これが非常に重たく、移動が大変なのがミソ。

 

 

 

 

・防水シート張りはへっぴり腰の高所作業でシワの出来ないように真っ直ぐに張るのがなかなか難しい
・タッカー使用。針が13㎜で短すぎたかもしれないが、縦桟を1尺ピッチで打つ為しっかり押えられ問題ないであろう。タッカーの針はTさんから教えて貰ったとおり縦打ちにした。(こんな細かいところまで気を使っているプロの仕事には感心した)
・防水シートの重ね代は片面で4枚使用することから基準より多めに取れたうえ、稜線部は両側へ約40cm 2枚重ねにできた
・縦桟(通気確保、排水確保の為)は垂木に合わせた1尺ピッチ基準棒を使ったおかげでスムーズに打ちつけ出来た全60本、43㎜ビス打ち。有りあわせのビスで短いが、後の瓦棒は同じ位置に75㎜のコーススレッドを打つ為これも問題ないであろう。
・瓦棒打ち始め。     
 瓦棒を打ち始めれば足場が決まり、かなり作業が安全になった。(が、まだ怖い!)
・瓦棒は全18列、75㎜コースレッド
・屋根稜線部分は棟カバー下の隙間を塞ぐ(鳥の侵入防止)為のトリカルネット打付け用の桟を打付けた。この桟が結構利く為、マニュアルにあった棟木は設置しない。

 

・友人Oさんが棟カバーサイドからの入水を心配しており、念のためオンデュリン社に問い合わせた結果、以下のような回答であった。

貴方様が施工している屋根は、「垂木の上に野地板合板、その上にプラスターボード
 (断熱用)、その上に防水シートをそれぞれ全面に貼り付けています。屋根稜線は突合せて、一応屋根全体を防水シートで覆っています」。
 となっていますので、完璧主義の日本の代表的慎重施工だと思います。雨水が波の間に吹き込んでも、雨漏りに至る心配はないと思います。

 

赤字の部分(完璧主義の…)には笑ってしまったが、この回答を得て、棟内部には予定通り鳥の侵入防止のトリカルネットだけを取り付ける。

 

・クラッシクシート張りは南から張り始め。(北東からの風を想定)方屋根長3mで中途半端であるため、事前に2mのクラッシックシートを丸鋸で真半分にカットした物を千鳥配置で張る。そのため重ね代は310㎜とれ、瓦棒と重ねの大きさで耐荷重は高い。

 ・1枚目から上に向かって張ろうとしたが、千鳥配置のため難しく、結局考えなくてもいいよう横(北に向かって)に1列ずつ張っ てしまうように変更した。縦に張ろうとしたのは、一人作業で工期が長くなることを想定し養生を少しでも少なくできるよう考えたからだが、甘かった。
・当初、屋根上でビス位置をマーキングしてビス(コーススレッド)打ちを行い始めたが、面倒でマーキング無しでビスを打ったら、下の瓦棒からビスが外れてしまい、ビスの横並びもデコボコになってしまった。すぐにマーキングを再開した。やはりマーキングは必要である。
・雨対策のブルーシートが邪魔で、作業がやり難い。作業する場所辺りのみブルーシートを捲り上げて作業した。(一人では作業が進まないことから日をまたいでしまいまた雨対策が必要の為)
・ザイルと安全帯、ヘルメットは安全上キッチリ使用した(使わないと怖くて作業できないのが本当のところ)。
・途中で、シートへのビス位置マーキングとビスの仮打ちを下でやっておいた方が作業が確実でやり易いことに気付き、列ごとに瓦棒の位置の計測後は下で4、5枚ずつ仮打ちまでやったものを屋根に上げ張り付けた。かなり効率が上がった。
・ビスの仮打ちは裏への出を極力少なくしないと重ね位置合せ時に非常にやり難くなる。仮に重ねた後にずらすと釘がひどく傾いてしまう。少なすぎても屋根に上げるうちにビスが抜けて落ちる。
・ ビスを仮打ちしたクラッシクシートも初めは2枚づつ手に持ってはしごを上がり屋根に上げて作業した。 しかし、これもロープで2枚づつ縛ってはしご沿いに 引き上げた方が安全で早いことが判った。屋根勾配がきつく、クラッシクシートを張り終わった上にはシートも工具も仮置き出来ない。(滑って落ちてしまう)

 ・朝一は極寒で霜も降りており、すぐに屋根に上る気にはなれない。
・慣れてくると効率も上がった。ビス打ち位置を屋根上で計測し、下でクラッシクシート上のビス打ち位置にビスを仮打ち(2,3山)したものを3枚づつロープで縛って持って上がったが、強い風で置き場が無く、ロープでザイルに縛って置きながらの作業であった。
・やっとクラッシクシートを張り終えたが、まだ棟カバー、けらばのカバーが残っている。先ずは棟カバーを張り切らないと雨雪が心配でブルーシートが外せない。
・2月24日(日)朝起きたら一面雪景色になっていた。これでは屋根仕事なんか出来るわけが無い。開口しているのは棟の稜線部だけだがブルーシートを張っておいて良かった。

 ・棟稜線部のトリカルネット設置(棟部への鳥侵入防止)ネットは会社から帰った後事前にカット。軒先面戸のネットも山型にカッ ト済である。トリカルネットの設置は全て自分のオリジナル設計だが、イメージ通りにうまくいった。トリカルネットは幅1m×長さ4mで購入し、カットして 使用。ネットを止めるには傘釘を使用。以前のDIYで使用した残りで間に合った。
・棟カバー部と軒先面戸へのネットの設置は、建設現場が丘陵地の山際で鳥の飛来が多い ためである。カタログにあるフィラーはやめ、空気の流れを確保するうえではネットの設置が最良と考えた結果である。
・ネットは10㎜サイズとした。
・ここに使用するネットは樋の落ち葉詰まり防止にも使用する予定である。

 ・棟カバーを設置。
・何枚か一度に持って上がろうにも、また強風で棟カバーがあおられて2,3枚がやっとだった。棟カバーと一緒に自分も飛ばされるかと思うような風が吹くことがある。
・ビスはカバー厚分を足すと65㎜では やや短いと思い75㎜を使用した。
 カバーの重ねは防水シート施工もしてあることからMinの125㎜としたが、最後の一枚が200㎜程になり、結局端に500㎜使用した。重ね代を無駄なく大きくするにはやはり計測して重ね代を計算すべきだった。
・ 稜線は架空線でピッチリ決められず、また瓦棒位置も設計上の稜線位置に対し誤差が出る箇所である為、ビス打ち位置決めに苦労した。一応罫書き線は入れたが 2,3箇所は瓦棒位置を外し空打ちになってしまい、ビスはそのままにして打ち直しをやった。打ち終わったビス位置を横から通して見ると少しガタガタに なったが、下からはほぼ見えず、問題ない・・・ということにした。
・これでやっとブルーシートによる雨雪対策が必要なくなった。

 ・けらばのカバー(棟カバー使用)は万力で片方を仮り締めしておき、破風板からの出、軒先からのかぶせ位置を決めた後、ビス打ちをした。
・クラッシックシート屋根の端3山にはカバーの重ねを想定し、ビスを打っていなかったが、何箇所か仮止めビスを打っておいたため、カバー設置時に抜いて、キャップ付ビスで本締めした。このあたりは後々の作業を頭に入れておかないと失敗することになる。
・北側は道つくり時の廃土が積んであり、小屋との間が狭い為、足場台が入らない。自家用パワーショベルPC20を久しぶりに動かし、台が入るまで間を拡げた。
・カバーを2枚打っては足場台を移動させる作業の為、思ったよりはかどらなかった。 正規の足場があればこんな苦労は要らないが、素人のDIYでは止むを得ない。

 ・クラッシクシート張り上の失敗が3件ほどあった。1件目は、シートへのビス打ち時に、ビットが滑ってねじヘッドから外れた勢いでシートを突き刺して、穴をあけてしまった。コーキング材をしっかり詰めて補修した。
 2件目は、足場台を移動させる際に屋根に張ったザイルをひっかけ、ザイルが強く引っ張られた為軒先のシートが30㎜~40㎜ほど破れてしまった。コーキング材で補修したが、樋で見えなくなり外観上もセーフ。

  3件目は釘の安全キャップを打ち損ねて、屋根を降りた後からキャップが開いてしまったことがあった。交換が基本だが、幾つか はコーキング材でくっ付けた。その他、梯子の傾斜を緩くすると梯子の角で軒先シートに亀裂が入るが、これは自分の体重が90Kg近いことが大きな要因か。
暑い夏の時期にはシートが柔らかくなるが、もう少し硬度(強度)が欲しいところ。仮に垂木、瓦棒ピッチが広かったりするとシートを踏み破る事故が起きる危険があるのではないか。

 2013年3月
・屋根張り作業の最後になる棟合せ部は、かろうじて1枚の半分だけ 残った棟カバーでかぶせることにし、屋根に上って棟合わせ部の形状を転写して切り出した。最初ノコで切ったがすぐ切れなくなったため、まさかとは思ったが はさみで切ったらよく切れる。やはりちょっと柔らかすぎる?
・これでもかとビスを打ったが、出来上がりは鎧風 ”まあまあ”といったところか。

 ・事前準備済みの軒先面戸の鳥侵入防止トリカルネットを傘釘で打った。狭いスペースに打つ為やりにくかったが、これもイメージ通りの出来栄え。  
・事前準備はクラッシックシート現物の端を30㎜ほどの幅で切って、棒にビス止めした波形状モデルを作り、トリカルネットに油性マジックで形状を写しては鋏でカットする量産体制をとった。
・蜂等の侵入防止も考えればメッシュはもう一段小さい方が良かったのかもしれない。

 <クラッシックシート屋根張りの総合評価>
・1/18小屋組付け開始から45日目にしてやっと屋根が無事完成。何とかめでたし、めでたし。棟上げを除き、土日、休日の一人作業で、工期としてはこんなものか。納期はなく、納得できる出来栄えが何より。
・屋根張り全体の出来栄えは、当初屋根材を決めた時点でのイメージ通りで合格としたい。

 

 <反省>
・屋根 6寸5分勾配で作業が難航するのは予測の範中ではあるが、足場も無い素人作業
 としては無謀だったか。(但し、自分としては安全帯を使用してでもやりきる決心があったが・・・。)

2013年8月
・屋根工事が終わった後、 耐震補強(筋交い、パワープ レート設置、構造用合板張り)外壁透湿防水シート張り窓サッシ施工(トステムさんの施工マニュアルを参考に)床張り(大引き、根太、断熱プラダン、床断熱 材、t12下地針葉樹合板張り、t35床板化粧合板張り)堀炬燵製作・設置(当初計画していなかったが足の悪い友人のたっての希望があり製作)外壁張り (胴縁、桧板 鎧張り、防虫防腐剤塗布)

順次これらの工事を済ませ、樋の設置に入ったのは8月である。

 

 

 ・樋の水勾配は、知り合いからもらったレーザー墨出もあるが、シンプルで信頼性が高い水盛り(バケツとホース)でレベルを出 した。(本当のところはレーザー墨出器が高輝度でない為、日中屋外では扱いにくいため)勾配 8,800㎜で20㎜(0.23%) 後日、雨天時に流れを 確認し良好。この辺りは積雪が少ないため、正面打ちは垂木1本飛ばしの2尺ピッチ。ただし雨量は最近の異常気象の豪雨を想定し断面積の大きい角軒樋パナソ ニックPC50としている。
・軒の破風板は屋根勾配の6寸5分勾配があるが、正面打ちは 4寸5分しか販売がなかった為、吊り下げ ステン 4寸5分 0-40・・・でよしとする。

 

 ・縦樋に市販の雨水コレクターを設置する。(現在購入済、未設置)集水タンクは廃棄した太陽熱温水器から取り出したポリタンクで容量220ℓ。庭木、野菜畑への散水用に雨水を活用する予定。架台もリユースのイレクターパイプで作ったが耐荷重計算済み

 

 ・雨樋の落ち葉詰まり防止用ネットの設置(オリジナル)←樫の木の大木が2本屋根に隣接している為。トリカルネットをカット して、曲げて差し込んだだけでも納まった。ただし飛び出したところはインシュロックタイで下側を止めている。市販品もあるが、手づくりの良さと、なんと いっても安さが魅力。

 

2013年9月26日~10/1日 インドネシアに行ってきた。6,7年前まで仕事でジャカルタに駐在していた頃のローカルの 友人が最近街なかに自動車、オートバイの洗車場を開店したが、彼がDIYで設置したルーフにやはりオンデュリン社のクラッシックシートを使用していた。彼 はインターネットで探したそうだが、軽量であることが選んだ理由だそうだ。 時を同じくして、日本とインドネシアで友人同士が同様にオンデュリン社のク ラッシックシートを使用していた偶然には驚いたが、グローバルな素材であることに感心した。 

自分のDIYの今後の予定としては、内装仕上げ、引き戸製作、ストーブ設置、作業場の土間コン、ウッドデッキ製作等など。まだまだ先は長い。

建物建設:2013年1月~
建物所在地域:岐阜県
建物の用途:住居ではない多目的小屋(別荘、作業小屋、酒飲み場等々)
屋根材の購入先:カインズホーム K店